感想しか書いてない

本・映画・その他見たもの読んだもののアウトプット用のブログです。ほぼ感想だけを載せる予定

2021-01-01から1年間の記事一覧

出生が悲惨すぎる主人公と聞いて読んでみた【木枯し紋次郎(一)赦免花は散った(感想)】

いつものようにtwiiterを覗いていたら、誰かが木枯らし紋次郎の事を言っていて、この主人公の事を虚無的な人物と紹介していて、wikipediaなどで調べてみたら、「間引かれそうになったのを姉に助けられるも、その姉も病気で死んでそれから流浪の無宿人になっ…

人間以外の世界の見え方【ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学(感想)】

本屋でたまたま新書を見てたらいくつか気になったのがあったので購入。その中の一冊がこの本だった。 ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書) 作者:本川 達雄 中央公論新社 Amazon 内容としては動物・植物含めた生物には大体なにかしらの法則と…

外国から見た公害映画というのは初めてだったかも【MINAMATAーミナマター (感想)】

才能が枯れ果てたオワコンのカメラマンが異国の地で困難に直面しながらも己のやる事を再確認し、同じくオワコン化しつつある雑誌に写真を載せた事で世界を変えたという話である。 良い映画ではあると思ったが、その地域でチッソで食っている人達が沢山いると…

地獄太夫という室町時代の大人気遊女がいたのだが

あの一休和尚とも仲が良かったと言われる室町時代の大人気遊女で、地獄太夫というのがいる。 ja.wikipedia.org なんで地獄太夫という名前なのかというと、賊にさらわれて遊郭に売られたのは前世の行いが悪かったからだとの事。昔はそれを聞いて変わった人だ…

信仰がある人達の世界とはどういうものか【紀野一義著 生きるのが下手な人へ(感想)】

何故、この本を読もうと思ったというか手に取ったのかというと、twitterを覗いている時に紀野一義という太平洋戦争で一度の失敗で死に至る不発弾処理を1752回も行い成功して故郷へ生還するも、原爆で家族友人全てを無くすが、それで仏典の神髄を得た人がいる…

資本主義という宗教がどのように成り立ったか【解読ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(感想)】

現代ビジネスを読んでいたらこの記事を見かけて興味を持ったので読んでみた。 内容としてはウェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」を原著より分かりやすく説明したものである。ただそれでも自分の読解力では理解できなかった面は多かっ…

当時の中国は今でいうインドのような存在だったのか【上海游記(感想)】芥川龍之介

どういうわけか、ふと一昨年に芥川龍之介が上海に行った時の事をドラマ化したやつがあったなと思い出して、青空文庫にないかと探してみたらあったので読んでみた。 NHKのドラマの方はTVで放送せねばならぬのもあって、猥雑なもののあくまで絵になる光景が多…

悪女列伝として読むなら相当面白い【女帝 小池百合子(感想)】

ある意味、前回の記事からの続きとして「女帝 小池百合子(石井妙子著)」を読む。 とにかく、一人の悪女が成り上がるために親も何もかも利用して巻き込んでいく様は一つの物語としてかなり面白かった。個人的にはカイロ大学生から政治家になるまでの話が特…

学問を学ぶ場というより人脈と政治力をつける場という感じだった【”闘争と平和”の混沌 カイロ大学(感想)】

自分がこの本を読んだきっかけは以下のツイートを見かけて気になったからである。 「カイロ大学」と「女帝小池百合子」に中田先生の小池百合子評全部含めて3時間あれば読めるし、たぶんイメージするよりは一桁分厚い読書体験になります。これは読んだ方がい…