感想しか書いてない

本・映画・その他見たもの読んだもののアウトプット用のブログです。ほぼ感想だけを載せる予定

地獄太夫という室町時代の大人気遊女がいたのだが

 あの一休和尚とも仲が良かったと言われる室町時代の大人気遊女で、地獄太夫というのがいる。

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 なんで地獄太夫という名前なのかというと、賊にさらわれて遊郭に売られたのは前世の行いが悪かったからだとの事。昔はそれを聞いて変わった人だなくらいにしか思ってなかったが、人気遊女でも前世の行いが悪かったなら、その下に大量にいたお茶引き底辺遊女はどんな気持ちで彼女を見ていたのだろうと思うようになった。彼女が前世での行いであの状況なら、私らは前世で一体どれほどの悪行をしたのかと思った遊女はいくらかいたのではないか。

 そもそも、昔は難病やら大きな不幸に合うのは前世の報いとか言われていたが、そんな事で当時の人は本当に納得したのだろうか。前世のせいでこんな事になってんだから、来世の為にキツイ現世で善行をしろみたいな考えでもあったのだろうか。まぁそうでもしないととてもじゃないとやってられんわな。不幸に苦しんでいるのに「それは前世の行いが悪かったから」なんて言われてもただ突き放しただけの恐ろしく冷たい言葉だもんな。

 話はちょっと戻るが、地獄太夫よりひどい境遇の遊女の気持ちに思いが少し巡るようになったのは、今まで声を上げにくかった底辺の人たちの言葉がネットやSNSの発達で可視化しやすくなったからなのだろうか。

 少なくともコミュニケーション能力が皆無でも、ある程度の学力があれば自分の声を出せる環境にはなってる。それが良いのか悪いのかは自分にはわからない。カオスが深まる感じはするし、現にそうなってる。