感想しか書いてない

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「1917 命をかけた伝令」を見た。ある意味戦場の日常物といった感じだった【感想】

自分は第一次世界大戦についてはそれほどよく知らない。そもそも身近に太平洋戦争というでかいイベントがあったので日本人の中では影の薄い存在である。

ただ、太平洋戦争での日本兵の犬死が小さく見えるくらいに大量の命がすりつぶされた戦争であるとtwitterの歴クラの方が言っていたのには驚いた記憶がある。

とにかく映像が良さそうだったので、普通の上映ではなくドルビーシネマで見る事にしたが、選択は間違いなかった。余談だが以前ドルビーシネマでマッドマックス怒りのデスロードを見た時は本当に最高だった。またドルビーシネマで見る事ができれば必ず行きたいくらいである。まぁ、それくらい今回の作品は映像が凝ったものだった。

自分はこの作品について詳しい事を知らないが、話の内容的には戦争の中では本当にごくごく些細な話でしかない。だから全編長回しという方法をとったのだろうと推測する。そうすればより戦場に没入出来る効果が得られるだろうから。

しかし、あんなしんどい任務があの世界では些細な事でしかないというのが、とにかく恐ろしくやり切れない話である。主人公は怪我した手を腐った死体に突っ込んでしまったり、階段から落ちて後頭部を強打したりと平時では完全にやばい事になるが、医療を受けられる所に着いたら、手足の無い兵士が大量に並んでおり、自分は医療を受けなくても大丈夫と言う場面は個人的に一番くるものがあるところだった。

この作品が面白いのは内容的に安全な場所から危険な場所を抜けて情報を伝えるという単純さが一つの筋になっていて、それに戦争の理不尽さやキャラクターの描き方が絡んでいるところだと思う。

良い意味で単純なお話である。(そもそも良い作品ほど中身は単純なことが多い)戦争は拡大するとそういうシチュエーションが数多あるので、創作に戦争物の人気があるのだろう。

あと、地獄のような場面と極楽のような場面の描き方もかなりうまかった。かなりめりはりのある描き方をしていたので、そういうのも脚本家は意識していたのだろう。