感想しか書いてない

本・映画・その他見たもの読んだもののアウトプット用のブログです。ほぼ感想だけを載せる予定

数字が正しけりゃ世界に絶望するのは馬鹿だという事になるが【21世紀の啓蒙(上)感想】

 図書館に早く返せとせかされながら、上巻をなんとか読み終える。こんな分厚い本を2週間で読むなんて無理だろと思っているが、決まりは決まりなので仕方がない。自分の後にも予約がいっぱいらしいので延期も出来ず。

 とりあえず、上巻は読み終わりました。

 

 昨今の情勢を見たら日本だけでなく、世界そのものが破滅への道を超特急爆進中のような印象を受けるが、この本によると正確な統計や数字を見るとそれは違うという事らしい。

 世界全体で見たら、我々は確実に豊かになり暴力が減少しているのだそうだ。毎日毎日ニュースで陰残な話ばかり聞いているのでにわかには信じがたい。

 ただ、日本の話でいえば数年前にTVに出た貧困女子高生には物が沢山あり、たまに千円のランチを食べていた事や、子供相手にタコ焼きを売っている店主が「最近の貧乏な子は見た目ではわからない」と言っていたので、たしかに世の中は豊かにはなっているのだろう。ただ、今はとりあえずまあ豊かな感じがするが、とにもかくにも先の展望が感じられないので、それが我々の精神衛生を悪くしているのは間違いないのではと感じている。

gendai.ismedia.jp

togetter.com

  ただ、一番懸念すべき問題で気候変動がある。しかし、これも全く望みがないわけではないとのこと。原発を含めた技術革新で改善が可能だそうだ。例として省エネ技術は年々向上し、燃料を燃やすにも出るCo2の量をかなり減らしてきているらしい。

 ただ、気候変動対応に必須な原発が、西側諸国では規制が厳しくなり過ぎたため開発普及を停滞している。なので中国やロシアなどの規制の弱い国で発展するかもと言っているのが印象的だった。

 中国がクリーンなディストピアになって環境技術ですら世界をリードするようになったら皮肉な話だな。

  

 個人的に気になったのはこれら事細かに出ている数字が本当に正しいのだろうかという事だ。世の中数字で嘘をつく話ばかり聞くからね。

 しかし、英語もわからないかつ学生でも学問を志しているわけでもない自分があの大量のデータを検証するなんざとてもじゃないが出来ないと感じた。

 

 でもまぁ暴力が減っている事は先進国だけでいえば間違いないと思っている。

 あと、人間はこれから集合し、脱物質化するとあったので、マトリックスの世界もいずれ現実化するのだろうか。

 

 

絶賛の割に普通だと思った【ミッドナイトスワン(感想)】

あのエガちゃんがyotubeでえらく絶賛をしていたので見に行く

www.youtube.com

 

普通に良い映画だとは思ったけど、テンプレにテンプレを重ねて無難に仕上げた感をやたら感じたので、絶賛するまではいかなかった。

登場するキャラクターがステレオタイプが過ぎる感じがしてならなかったね。

その辺をもっと深みを持たせて複雑にしたらもっと良かったかもしれない。

エガちゃんは日本アカデミー賞を取れると言っているが、まぁアレな賞なので運がよければ取れるかもしれないね。

草彅が演じるおねえは割と陰気なキャラだったがエガちゃんねるで出てきたおねえの店の人たちは底抜けに明るかったから、その辺はどうなんですかね。映画はおねえのリアルを描いているのかもしれないが。

まぁ作品はいいものなので見ても損はないです。

midnightswan-movie.com

あらゆるコンテンツを作る際の参考になる気がする【完全教祖マニュアル(感想)】

 人間というものは、物語を通してしか世界を理解出来ない。それが人間の可能性であり限界だと個人的に思っている。

 そして、人間が作った最強の物語およびコンテンツが宗教だろう。

 

 その宗教がどういう感じで作るかが分かれば多少は創作の手助けになるのではと思い読んでみた。

 

 まず、宗教の最終的な目的は何か。要するに「信者を幸福にする」事である。この事が本著でまず最初に書かれており、そこから論理展開がされている。単純にして明快な目標だが、よくよく考えるとこれ以上ないくらい厄介な目的である。

 

 それは何故か。そもそもその「幸福」の定義が何もわからないのである。そして、その幸福がどういうものかは本著では語られていない。ただ、既存の宗教なら「死後、良い思いが出来る」という目的があるので気楽なものである。

 ただ、こういう「幸せ」はちょっとした事ですぐ死んだりしてしまう命の安い時代でないと価値が出ない。21世紀を生きる我々は幸か不幸か中々死なない。生きて老いる事ばかり心配している。あの世の待遇よりこの世の待遇の方が数億倍頭を悩ませる課題である。

 なんだか話がずれてしまったが、こんな感じで幸福とは何かというと中々難しいものだと感じる(単純に金と異性なら、投資セミナーやナンパセミナーに入信すればいいので、ここでは語らない)

 

 なんにせよあらゆるコンテンツは受け手を幸せにする為にあると考える。じゃあ創作における受け手の幸せは何か?それはジャンルによって違うとしか言いようがない。恋愛ものなら受け手に恋愛的な感情を引き起こさせる。バイオレンスなら暴力的な感情を。胸糞なら胸糞な感情を存分に引き出させることが「幸福」となるのだろう。

 

 で、第一章では教義について語られている。そこでのチェックポイントは

   ・神は用意できたか?

   ・教えは反社会的か?

   ・社会的弱者を救えるか?

   ・インテリは抱き込んだか?

   ・イケてる哲学はできたか?

 

「神は用意できたか?」

 既存の神を使うことを推奨しているので、創作でいえばほぼジャンルを選ぶという事になるのではないでしょうか。どういう思考というか嗜好を選ぶかといった感じかな。

 

 「教えは反社会的か」

   「社会的弱者を救えるか」

 既存の社会常識では救いきれない人がいる。そういう人を救ってきたのが初期のキリスト教であり、仏教であったが、そういうのは当然反社会的になる。

 これを創作にあてはめるのだとしたら、既存の創作のスキマを埋めるもしくは既存のジャンル内であまりないようなものをするという事ではないか。

 

 「インテリは抱き込んだか」

 「イケてる哲学は出来たか」

 問題点を追及してれば勝手にインテリがそれらしいものを作ってくれるそうだ。ただ、これは創作ではなんになるのだろう。おそらく、なにかしら考察できるような深みがあれば彼らを魅了できるのではということにする。

 

 次の章では「大衆に迎合しよう」というテーマになります。まぁようするにどれだけ世間に人気が出るかということでしょう。

 という事でこの章でのポイントは

  ・誰でも一分で理解できるか教えか?

  ・小学生でもすべきことが分かるか?

  ・葬式はしているか?

  ・現世利益は謳っているか?

  ・偶像は用意できたか?

 

「誰でも一分で理解できる教えか?」

「小学生でもすべきことが分かるか?」

創作であてまるならあれですね。「数行で表して面白い話とわかるかどうか」という点でしょうね。脚本等の勉強でも割とよく語られる話です。

 

「葬式はしているか」

こればっかりは創作においてどういうことか表現するのは難しい。なにかしら退場したキャラクターに対する対応みたいなものになるのだろうか。

 

「現世利益は謳っているか」

これは宗教はハッピーを目指すものという点と似通ってくると感じる。まぁ普通に作品として面白いかということか。

 

 第3章ではいかにして信者を保持するかが書かれている。

 

ここまで色々書いたが、予定が詰まってきたので早急にこの記事を仕上げる必要が出てきた。

 

ようするに宗教を作るには

前提を作り、問題点を指摘することによって現状救われていない弱者に共感するものを提示する。そこからどのようにして救われるかを誰でもわかりやすくかつ深い世界観を構築し、偶像や儀式などの触れやすい実感しやすいものや親しみやすいものを提示していく。

こうする事で信者を幸せに導くというのがざっとした宗教の形だろう。

 

無理やりな感じになったが、創作もテーマからどうしたら幸せ(この場合は問題の解決や登場人物が向き合う課題か)になるかを見せて、そこから世界を作っていくというのがこの本から参考になるのではないだろうか。

 

すげぇ適当な感じになったが勘弁しておくれやす。

 

完全教祖マニュアル (ちくま新書)

完全教祖マニュアル (ちくま新書)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【ネタばれ有】市川は俺らのようで俺らではない【僕の心のヤバイやつ 1~3巻(感想)】

今、結構人気のある漫画で「僕の心のヤバイやつ」という漫画がある。

現在、マンガクロスにて連載中の漫画である。

mangacross.jp

話の内容は、学校に必ずいたであろう俺らのような陰キャ主人公の市川が、学校一の美人でモデルの仕事もしている山田と良い感じになっていくという、これだけ聞くと典型的なオタクの妄想のような漫画である。

 

実際のところ、「結局はオタクのファンタジーであり、ヒロインである山田は卒業などのきっかけで主人公のもとをあっさりと離れる」みたいな意見もある。

togetter.com

 

まぁ、こんな意見は漫画をよく読めば見当違いも甚だしい事がよくわかる。

市川は決してオタクが妄想するような自分からはなにもせずに女性からいいよられる主人公ではない。

市川は1巻の頃は、お前は俺かというくらいシンパシーを覚えるキャラで基本的には山田のまわりをうろちょろしている感じだった。

それが、2巻を境に山田が市川のまわりをうろちょろするようになるのである。この辺だけを見ればオタクに都合のいい内容に感じるし、例の意見もこの辺だけをざっくり見たからであろう。

そして、山田が市川の周りをうろちょろしだす理由も15話の市川の気遣いが決定的なきっかけだろう。

 

なんにしても、市川はやる時は決断と行動をためらわない男だし、それによって彼を主人公たらしめた人物にしている。

市川を俺らの代表と捉える向きはあるが、それは間違っている。

果たして俺らは、5話で自転車を投げることが出来ただろうか、10話で自分が描いたと言えただろうか、15話でティッシュを置く事が出来ただろうか、20話で教師を論破する事が出来ただろうか、27話で紅茶を山田に渡せただろうか、30話で教師からお菓子を隠せただろうか。

お前ら出来るか?俺は出来ない。

山田をファンタジーな存在と言う事はできるが、同時に市川もファンタジーな存在なのである。だから話が展開するのであるが。

なんにしても市川は俺らではない。だから物語の主人公としてふさわしい男である。

逆に言えば、俺らも決断と行動をすれば人生という物語の主人公になれるのだろうと、市川について考えながら思った。

いい加減、俺も人生の主人公になりたい。

なにはともあれ渋谷デートがどうなるか、6/30の更新が楽しみである。

 

(余談だが、島耕作や不倫食堂のように何故かすぐ会った女とセックスできる話が個人的にはあまり好きではない。が、それでも人気なのが不思議である。この作品を読むたびに自分の中のピピ美が「そうはならんやろ」とささやいて仕方ないのである。)

 

何故ラグビー日本代表はあそこまで努力できたのか【ラグビー日本代表を変えた「心の鍛え方」(感想)】

自分がラグビー観戦するようになったのは、あの2015年の南ア戦の勝利でメディアが取り上げてからである。

個人的に運動神経が悪いのもあって見る時は見るもののそこまで熱心にスポーツ観戦をする事はなかった。

ただ、ラグビーは明らかにサッカーや野球とは雰囲気が違った。他の球技と違って、明らかに国境を争うスポーツでまるで戦争を具現化したようなスポーツだと感じた。

ゴールライン間際のモールやラックを見ると、城門をこじ開けようとする兵士とそれを食い止める兵士の戦いを見ているように思ってしまう。

またあれだけパワフルにも関わらず、相当なインテリジェンスが要求される(すくなくともSOやSHには)と感じたし、日本代表の精巧なパス回しを見て、チーム全員が心を一つにしないと相手に勝てないスポーツだと感じ痛く感動もした。

そういう事もあって、TVでたまにラグビーが放送された時は必ず視聴するくらいにはにわかファンであったが2019年のW杯で自分は完全に堕ちた。より具体的にいえばその時に世界ランキング1位だったアイルランドに勝った時に堕ちた。スポーツ観戦をして拍手をしたのはあの時が初めてだった。

あれを見てしまったからには生で観戦しなくてはと思い、近場でやっている試合は見ようと思ったし、実際にそうした。ただあの熱狂の為にチケットも買えなくなってしまい、スポーツバーで観戦する事になった。

ただ、この熱狂がコロナで冷まされたのは悲痛極まりない話だ。ただ、またトップリーグが再開したら熱は冷めているだろうからチケット購入は普通に出来そうと思ってしまった(ラグビー関係者には怒られそうな話だが)

 

まぁそんなこんなで、ラグビーにはまってしまったわけだが、まず日本代表の活躍を見て一番思ったことは「何故、彼らはこんなに頑張る事が出来るのか」という事である。

門外漢が見れば恐ろしく困難な事に果敢に立ち向かう姿には感動を覚えるし、彼らの根性の1000分の1でもいいからあやかりたいと思ったものである。

そう思ってアマゾンでラグビーと書籍検索をしたらこの本を見つけた。

著者は2015年W杯での南ア戦勝利に貢献したメンタルトレーナーで、なぜ日本代表があそこまで努力できたのか知れると思い購入する事とした。

 

ルーティーンなどについて色々書かれていたが、自分がまず気になった事はどうやって「勝つ文化」を日本代表内に築いたかという事だ。

ではまずどのようにして「勝つ文化」を築いたかというと

 

 ・国歌を練習させて全員で歌えるようにし、それによって何のためにそこにいる

  か、何のためにそれをやるのかを意識させて、自ら積極的にコミットさせる意識を

  目覚めさせた。それによって代表内に「誇り」を実感させた。

 

 ・選手に主体性を持たせたメンタル指導をすることによってモチベーションを高めさ

  せた(自分でコントロールできることが多いほどモチベーションが高まるから)。

  具体的には、選手が問題や課題を実感して質問してくるまで何も指示しないといっ

  た感じ。

 

 ・伸び悩んでいる選手のマインドセットを変えるために、足りないところ、やらなけ

  ればならない事に気付けるよう話合った。

  

といった感じに今まで能動的に動いていた事を主体的動くようにするだけでも大分変われたようである。

また、そういう主体的に動く(自分で考えて行動する)事はモチベーションを上げる事につながる。それはコピー用紙をどうするかといったしょぼい事でもいい。

他に自信をつけることもまた重要である。方法としては、

 

 ・自信があるようにふるまう

   姿勢を良くし、顔をあげ、胸をはるなど。これは自信以外でもモテるようになる

   ためにモテているようにふるまう、もしくはモテている奴のしぐさを真似するで

   もいいのかもしれない。

 ・セルフトーク

   声に出す出さないは自由。とにかくキツいとおもっても頑張りたい、出来ないと

   おもってもできる、合格できるかわからなくてもこれをすれば合格できるといっ

   た感じで「自分自信をつけてあげられる言葉をかける」こと。

   信じることができる言葉をかける。

 ・繰り返し練習する

   まぁようするにできるようになるまで練習するということ。

こんな感じでしょうか。

 

それと、目標設定については「結果に関する目標」をよく設定するがそれだけでは駄目で以下の2つの目標も必要になってくる。

  ・パフォーマンスに関する目標

   自分自身のパフォーマンスの向上の目標(例:ベンチプレスの記録を5㎏アップ

   する等。記録すると尚良し。)

 

  ・過程に関する目標

   どのようにして具体的なスキルを獲得するか(例:キックの成功率を5%上げる

   ためにプレパフォーマンスルーティンを完成させる等)

   こうした目標はどうすればパフォーマンスの向上につながるか考える力がつく。

   要するに「理想のパフォーマンスにたどり着く過程に集中する」事で結果を出す

   事へのプレッシャーから解放される。

 

また、目標設定の方法についてはとにかく高い目標より、「ちょっとがんばればいける目標」を設定し、また「絶対に達成できる目標(おそらくしょぼい目標で良いと思う)」を設定することで達成感と自信をつけて、それを「期限付き」でやりとげるといった感じでするのが良い。

これらをふまえれば、結果に関する目標・パフォーマンスに関する目標を「ちょっとがんばればいける目標」に設定し、過程に関する目標を「絶対に達成できる目標」として設定すればいいのかもしれない。

それと、あまりたくさん目標を作ることもよくない。この本では「これだけはやること」を6つ、「絶対にやらないこと」を3つあげて、やることに「自分がやりすぎていない事を評価する」という項目を入れている。とにかく、やるべき目標をしぼること。

 

目標に到達できない事も多々あるので、その時は自分が本当に「どこにたどり着きたいのか」を良く考えて、それに到達するために完璧主義をやめたり初志貫徹をやめたりと柔軟に対応する。アプローチを変更したりすること。

 

思考停止には良いものと悪いものがあるらしい。

暑いなどの環境要因や味方や自分がミスしてしまったことなどのコントロール出来ない原因から嫌な思考がでそうな場合はその考えをやめる事が良い思考停止である。

当然、一朝一夕ではできないが著者によればトレーニングによって出来るそうだ。

自分が「イライラしているな」と感じたら、ラグビー選手の場合はゴールポストの一番上をみるそうだ。

思考停止はなんらかのツールがないと難しいので、「これを触る」「これを見る」などのツールを見つける必要がある。自分の場合は親指を握るの少し落ち着くような気分になるので、これにしようか。

著者によれば大体3か月くらいでできるらしいが、一か月続けてだめなら別の方法に変えるべきである。極めると眠気すらなくせるらしい。

ただし、解決すべき問題に対して思考停止することは悪い思考停止なのでやめること。

 

漠然とした不安が一番恐ろしい。

不安があれば、とにかく細かくひとつひとつときほぐして書き出すこと。可視化することが重要。

 

ストレスはたまらない。いくつかのストレスが並行しているだけ。

ストレスがたまっていると感じた時は漠然とした不安に襲われた時と同じく、何がストレスになっているか解きほぐし、原因がわかったらひとつひとつ対応していくのがいい。(しかし、個人的には限界のある対処法な気はする)

 

ストレスを「挑戦」とうけとめる

(ある程度、己に自信がないとできない事なので、若干上級者向けな気はする)

 

自分よりちょっとできる人を探す。

分からないときは周りに頼れ。また、自分よりちょっとできる人を観察し真似すると良い。自信もつく。

 

失敗を経験と捉えられるか。

あえてグレーゾーンを作る。

 

自分の価値観をどこに置くか

環境を変えるか、自分を変えるか、我慢するか考える。

 

とりあえず、ラグビー日本代表がここまで頑張れたのは才能と運もあったのだろうが、己をよく観察し、うまくそれに対処し、少しづつ確実なランクアップを積み重ねていった結果なのだろう。

自分がどこまでできるかはわからないが、少しでもいいからこれらの事を取り入れて、世界を広げていきたいと思っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キモくて金のないおっさんが孤独死した話がなぜここまで影響力をもったのか【ニコライゴーゴリ 外套(感想)】

この作品を最初に知ったのは、ネットでロシアアニメを漁っていた時にユーリノルシュテインの未完のアニメ作品だった。

www.youtube.com

その時はとくに気にもしていなかったが、最近になって青空文庫にこの外套が載っていると知り、読んでみる事にした。

www.aozora.gr.jp

 

話としては、今風に言えばキモくて金のないおっさんが運よく外套を新調できたものの強盗に奪われて、寒さに耐える事が出来ず病気で死んでしまい、幽霊になって外套をはがすようになるというただそれだけの話である。

この作品はドストエフスキーが「我々は皆ゴーゴリの外套から生まれた」というくらいロシア文学に影響を与えた作品と言われている。

ただ、自分の乏しい読解力ではただキモカネのさえない日常がだらだら続き、後半の方でちょっと良い事があったかなと思ったら、しょうもない顛末を迎えなんかよくわからん終わり方をしたなという事しか思えなかった。

まぁ馬鹿の考え休みに似たりという話もあるので、自分よりよっぽどロシア文学に詳しい人もいるだろうと考えネットを見てみたところ良い感じのブログがあった。

blog.livedoor.jp

この人もこの作品をつまらないと評しているが、そんな作品がなぜロシア文学に影響を与えるまでいたったか説明されていたのが興味深かった。

端的に言えば当時はこれが斬新だったというのもあるが、なぜそれが斬新だったかというと、近代化の影響で今まで物語の主人公とされなかった庶民たちが活躍するようになったかららしい。

まぁそうなのかなという気もするが、この人はつまらないけど同時にスリリングだとも言っており、それはこのきもくて金のないおっさんの影響で最終的に町が躍ってしまうところだそうです。たしかにそれはそうかもしれない。

存在がないような粗末なものが世間をかき回すのだからそれはそれで面白いだろうし、そういうのを今の世界で書くことが出来たら良いなと思う。

その場合はロスジェネのフリーターがひょんな事で拳銃を手に入れるとかそんな感じの話になるのだろうか。

 

大恐慌投資法【雑な概要】


大恐慌投資法

大不況、コロナ、金融ショックで最大級のリターンを狙える超絶投資法

大恐慌になって一番やばくなる業界は金融・不動産・建設になる。

ただ、恐慌が終わったら一番上がる業界でもあるので、ハイリスクではあるものの少し買うのはあり。

報われない場合もあるから注意。

要するに底値買いができるから良い。