図書館に早く返せとせかされながら、上巻をなんとか読み終える。こんな分厚い本を2週間で読むなんて無理だろと思っているが、決まりは決まりなので仕方がない。自分の後にも予約がいっぱいらしいので延期も出来ず。
とりあえず、上巻は読み終わりました。
昨今の情勢を見たら日本だけでなく、世界そのものが破滅への道を超特急爆進中のような印象を受けるが、この本によると正確な統計や数字を見るとそれは違うという事らしい。
世界全体で見たら、我々は確実に豊かになり暴力が減少しているのだそうだ。毎日毎日ニュースで陰残な話ばかり聞いているのでにわかには信じがたい。
ただ、日本の話でいえば数年前にTVに出た貧困女子高生には物が沢山あり、たまに千円のランチを食べていた事や、子供相手にタコ焼きを売っている店主が「最近の貧乏な子は見た目ではわからない」と言っていたので、たしかに世の中は豊かにはなっているのだろう。ただ、今はとりあえずまあ豊かな感じがするが、とにもかくにも先の展望が感じられないので、それが我々の精神衛生を悪くしているのは間違いないのではと感じている。
げんこつおじさんこと道の駅駅長 水野さん「最近の貧困は身なりもきちんとしていて分かりにくい。食べるものがない子がどれだけいるのかわからないけど、その子のおなかを満たしてあげられていたら嬉しい」
— Emiko (@Emiko_blossom) 2018年10月19日
ただ、一番懸念すべき問題で気候変動がある。しかし、これも全く望みがないわけではないとのこと。原発を含めた技術革新で改善が可能だそうだ。例として省エネ技術は年々向上し、燃料を燃やすにも出るCo2の量をかなり減らしてきているらしい。
ただ、気候変動対応に必須な原発が、西側諸国では規制が厳しくなり過ぎたため開発普及を停滞している。なので中国やロシアなどの規制の弱い国で発展するかもと言っているのが印象的だった。
中国がクリーンなディストピアになって環境技術ですら世界をリードするようになったら皮肉な話だな。
個人的に気になったのはこれら事細かに出ている数字が本当に正しいのだろうかという事だ。世の中数字で嘘をつく話ばかり聞くからね。
しかし、英語もわからないかつ学生でも学問を志しているわけでもない自分があの大量のデータを検証するなんざとてもじゃないが出来ないと感じた。
でもまぁ暴力が減っている事は先進国だけでいえば間違いないと思っている。
あと、人間はこれから集合し、脱物質化するとあったので、マトリックスの世界もいずれ現実化するのだろうか。