感想しか書いてない

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バラモン左翼とは(福島原発事故での特徴)

「リベラル」「弱者の味方」を自認していた左翼界隈が独善的な正義に拘泥し、強い善意のままに「正しい」と信じて、福島への風評加害者になってしまった要因がトマ・ピケティが批判する「バラモン左翼」の特徴と共通している。

①「お客様」「被害者意識」が強く近視眼的である。自分達の日常を支えている仕組みに対する想像力に欠け敬意もない。常に自分が評価・選択できる権利を当然と考え、人の思惑が及ばない科学的事実よりも自分達の「お気持ち」が優先されるので、議論や対応の前提となる客観的事実や情報が正しく共有されない。

②国民の安全と健全な民主主義を護る手段としての「権力の監視」自体が目的化・私物化されてしまっている。これは復興も含めた様々な政策への執拗な妨害につながり、国益の損失という害につながっている。

③自らも実は別の巨大権力であるという自覚がなきまま暴走し、恣意的に弱者を選別したり、弾圧することを厭わない。自分は権力に抵抗しているつもりなのに、やっていることは被災地、被災者の利益や人権を攻撃することになっている。

林智裕著 「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か p144~p145